とくに好きだった「オネアミスの翼」は、その後のアニメ界をリードする巨匠たちが、まだ無名だった若き時代に集結して生み出された傑作だと思う。また、坂本龍一をはじめ、多くの才能あふれる作曲家たちが提供する音楽が神がかっていて、映像と音楽の融合が鳥肌ものだった。
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ちなみに、これは、サントラ盤CDに付いていたシールである。
森本レオが声を担当した主人公のシロツグ・ラーダットは、ちょっと怠惰で無気力な若者なのだが、布教活動に生涯を捧げるリイクニと出会って、人類史上初の宇宙飛行士になる決意をする。どこにでもいるような平凡な青年が、心境の変化を経験して、自分の生きる環境を動かしながら時代を創っていく過程がすばらしい。
物語は、シロツグの独白から始まる・・・
良いことなのか、それとも、悪いことなのか、分からない。
でも、多くの人間がそうであるように、俺もまた、自分の生まれた国で育った。
そして、ごく普通の中流家庭に生まれつくことができた。
だから、貴族の不幸も貧乏人の苦労も知らない。
べつに知りたいとも思わない・・・。